ステージに立つ時は誇りを持って

合唱をするなら、学生でも一般でも定期演奏会やコンクールなど、舞台に立ったり、人前に出て歌う機会はあるでしょう。そんな時にこそ気を抜いてはいけませんね。団体の一員であると自覚して、堂々とステージに立つようにしたいものです。

ステージ裏では静かに

ステージ裏で待機する時間もありますね。そんな時には、当然ですが静かにしていなくてはいけません。特にコンクールなどで審査をしている場合や録音もしている場合もあるので、歩く音にも慎重にならなければいけないのです。“カツン”とヒールで音を立ててしまうだけでも、冷や汗の出るような思いがするほどなのです。舞台袖では、神経を集中させましょう。

歩き方もスマートに

ステージに出て、並び終えるまでも重要です。特に一般の女性の場合ですと、ドレスを着ていることが多いですし、いかにエレガントに魅せるかということがポイントです。ヒールを履いていても、上がる台の階段を使う場合は音にも注意して、スマートに昇り降りしたいものです。学生の場合であっても、シャキシャキと背筋を伸ばして堂々と歩いていかなければいけませんね。ドタドタと音を立てるように歩くのはもってのほかです。

それだと、正直に言って団体の品位も下がってしまいますね。観客も審査員もそういったところも観ているものです。

立ち姿を美しく

ステージ上で位置に着く時には、隣りとの間隔にも注意しましょう。2列目以降の場合は、前列の人の間から顔を出し、指揮者がきちんと見えるように立つことがポイントです。楽譜を持つ場合にも注意すべき点があります。すっと胸を張って立ち、脇を閉めて目線から割と遠めに、胸の高さの位置で持つようにします。その際にあからさまに顔を下に向けて歌う事のないように気を付けましょう。

楽譜に視線を落としてばかりいると、自信がないように見えますし、姿勢にも関わってきます。歌う時は堂々と、歌える喜びと誇りを持って指揮者に視線を向けましょう。指揮者を見ていないと、歌いだしや止まる場所、曲の動きなどもわからなくなります。楽譜を持つ場合は、ステージを歩く場合に、お客様から楽譜が見えない方の手に楽譜を抱えます。その時には、楽譜をさかさまにしていないかなども、注意しましょう。退場する時も、お客様から反対の手に持ちます。

上手(かみて)と下手(しもて)のどちらに退場するのかも把握しておくことが大事ですね。楽譜を持たない暗譜の場合は、手を身体の脇に真っ直ぐ置き、指も揃えましょう。

表情も大事

歌う時は、表情も大事なのです。無表情だと“歌っていないみたい”と思われてしまいます。楽しい歌の時は楽しそうに笑顔で、悲しい曲やしっとりとした曲の場合には、それに見合った表情を心掛けましょう。情感たっぷりに歌う方が、聴く人にも訴えかけられますし、心に響いていくのではないかと思います。しかし、身体の揺らしすぎには注意しましょう。

一員として

合唱団等の一員として他県等に遠征したり、行事に参加したりということもあるでしょう。こういった時も、団体の一員であることは忘れてはいけません。節度ある行動を心掛けましょう。舞台用のドレスなどの衣装を着ている時は特にそうですね。イベントなどの控室で騒ぐなど、自分の団体や他の団体に迷惑をかけるようなことは慎まないといけません。(あの団体の人達がうるさかったなどと噂になってはいけませんので)

以上のことに注意して、ステージ上でも堂々と輝く事ができればいいですね。

講習会などにも積極的に参加しよう

地域によって、毎年著名な指揮者などの先生方を呼んで講習会をするというところもあります。各団体が一定の時間ずつレッスンを受けて、日を改めて特定の曲のレッスンを全体で行うというパターンもあります。

吸収しよう!

講習会の情報などをキャッチして、可能な限り極力参加するようにしましょう。そうして様々なことをそのレッスンで吸収できれば団体や自分のためになるのです。「このようにすればいいのか」など、新たな発見もできるかもしれません。上手に歌うコツなどを教えてくれるかもしれないですので、指導者のアドバイスは、筆記具で楽譜に記入するといいでしょう。可能ならば、レコーダーに録音するのも手ですね。

自分達の団体の番ではなくても、他団体の練習も見学することもとても有益ではないでしょうか。自分達の歌う曲ではなくても、レッスンを客観的に聞くことによって、得られることもありますし、勉強になります。こうして積極的に学ぶことは重要だと考えます。団体として、演奏会やコンクール前に講師の先生を招いて指導していただく機会もあるかもしれません。そういう時も予定を空け、参加するようにしましょう。よりよい状態でステージに臨むためにも、大事な時間です。

今までとは違った曲の解釈だとか、新たな発見、表現の仕方なども学べるかと思います。普段の練習ならばいつもの恰好でも良いのですが、このようなレッスンの時には、一般の団の場合ですと、服装にも気を付けましょう。ジーンズなどカジュアルなものは良くないと、私は知人から教わりました(ジーンズを否定するものではありません)。指導してくれる先生にも失礼にあたります。普段よりおしゃれな服装で受けるのが基本です。

練習には参加して

一般の団だと特に、練習に参加するのも困難な場合もありますね。合唱が好きで入っているのですが、社会人になったりすると、仕事で遅くなったり、家の事をしなくてはいけなかったりで、色々と忙しいでしょう。しかし、団員であるという自覚をし、日頃の練習に参加するようにしましょう。いつも来ている人は曲も覚えていきますし、それだけ声も揃ってきます。しかし、普段来ていない人が加わると、音がバラバラになってしまうことも往々にしてあることです。

声が揃わないということは、合唱にとっては致命的なのです。演奏会やコンクール等の本番のみ人が揃うということも、実際にはあるものです。しかし、それでは良い音楽は作れません。いつもいない一人が加わるだけで変わることだってあります。大事な大会が控えていたとしても、「声を揃えたいのにな」と練習にも支障が出ないとも限りません。仲間同士の意思の統一なども計れないですし、いつも来る人と来ない人がいては、「心を一つに」とはいかないと思うのです。

各々の事情はあるでしょうが、練習しなければ何だって上達できませんし、せめてイベント前などは揃って練習するべきです。声が揃ってこその合唱ですから。

合唱の心構えとは何だろう?

合唱に取り組む上で、念頭に置きたいことや、心構えとして覚えておきたいことがあります。それは一体何か?考えてみたいと思います。

合唱は一人で歌うものではない

他の記事でも言っていますが、合唱は複数人で構成されるパートが合わさって成立ちます。当然ですが、一人で歌うのではありません。人の声と調和させることが第一なので、我の強い人などは、それを抑えた方が良いでしょう。自分勝手に歌っては合わせることなどできませんね。協調性を持って、歩み寄ろうという気持ちも大切です。そういったことができないと、合唱ではやっていけないでしょう。“特定のパートでなければ歌いたくない”という考えもご法度です。

もし思ったとしても、配属されたパートに順応していかなければいけません。協調性は、合唱の中でとても重要ですが、普段のメンバーとの関わりなどでも必要です。不和があっては、楽しく心を合わせて歌う事はできないでしょう。また、遠征などに出掛ける時や、イベントに出演する時がありますね。そういった時も時間を守り、スケジュールに沿って行動するようにしましょう。団体行動ですので、自分勝手な行動はいけません。メンバーに迷惑をかけないようにしましょう。

人の声を聴こう

合唱とは『人の声を聴くことだ』というのを聞いたことがあります。なるほど、確かにそうだなと私は思いました。合唱において、周りの声を聴くことは最もといっていいほど重要なことなのです。まず、自分の声がどのような感じなのかを聴くのは前提ですね。そして、自分のパートの人達の声を聴き、それに合わせようと努力するのです。それから更に、他パートの声を聴きましょう。私の指導者も「良く聴いて」と常々言う物です。こうして耳を養っていければいいですね。

私も、聴くようにいつも努力していますので、随分と周りの音を聴けるようになったと感じています。実のところ、合わないとへこんでしまいがちですが、その都度『どうしてだろう?』と自分が合わなかった理由を考えるようにしています。また、自分のパート以外が歌っている時も、身体は休めていても良いと思いますが、神経を向けて聴くようにしましょう。自分自身の勉強にもなりますし、“こういう風に歌っているのだ”ということがわかるようになります。

上手くいかない時

突然声が出なくなったり、歌えなくなってしまうことも、合唱をやっていく中では行きあたる壁としてあるのではないでしょうか。疲労が原因だったり、集中し過ぎということも原因としてあるでしょう。そう言った時は無理してはいけません。落ち込んでしまいがちですが、気を落とさず、鷹揚(おうよう)に構えることです。つまり、くよくよせず気にしないのが一番です。気にしてしまうと、精神にも良くありませんね。

皆でやっているということを意識して、自分のパートのみならず、他のパートの音も聴いて歌えるようになれば、きっと合唱がもっと楽しくなり、向上心も更に芽生えることでしょう。

姿勢を正しく歌うことの意味

歌を歌うときにはやはり姿勢がとても大切です。舞台に立つ場合などの見栄えの問題もありますが、自分のベストな声で歌うためにも、姿勢良く立つ(もしくは座る)ということが大事なのです。

歌う時の正しい姿勢とは?

基本的には立って歌うことが多いですね。足は肩幅ほどに広げます。そして両足に体重を均一にかけて立ちましょう。胸を張るようにし、力は不必要に入れないようにします。この姿勢で練習をしてみるのです。歌っていくと、自身の歌いやすい姿勢での要領がわかってきます。それを他の人が見ても無理のない姿勢であればそれが自分の歌う姿勢の原点となるのです。リラックスして立つことが大事ですが、曲がっていたり、傾いていてはいけません。自分では分からないこともあるので、周りから教えてもらえるといいですね。

自分に適した姿勢を見付けることが重要なのです。また、身体全体がふらふらだといけないので、身体の重心を下げてどっしりと構えます。そして腹式呼吸をして、お腹以外の力は抜きます。肩や喉、口の周辺は特に力を抜きましょう。背筋を真っ直ぐにして立ち、お腹からの息がそのまま頭にぶつかるようにします。顎に関しては、引き過ぎもいけませんし、あまり出しても良くありません。他でも言っていますが、口の中を大きく開けるようにしましょう。女性であれば、足は前後に少し開くのも良いです。

座っていても姿勢良く

椅子に座って練習する団体もあるかと思います。座って練習する場合でも、姿勢を良くしましょう。椅子には浅く腰かけるのがポイントです。そして、ピンと背筋を伸ばしましょう。気を抜いた座り方をしていると、良い声は出ないのです。私が聞いたのは、「背中を天に向かって引っ張られる感じ」や、「長い定規を背中に入れているイメージ」といったもので、座っていても立っていても、気は抜かないということなのです。また、胸を張りましょう。それだけでも「自信たっぷり」という感じに見えますね。

姿勢が悪いと、それだけで自信がなさそうにも見えますし、腹筋に(背筋にも)力が入っていないということなのです。

正しい姿勢の身につけ方

では、どうやって姿勢を正しくするのか?私は人から壁に背中をくっつけて立ってみるというのを聞いたことがありました。この時には足のかかとも揃えて壁に付けるのです。するとなるほど、背筋も伸び、堂々とした感じの姿勢になるのです。このイメージを忘れずに、毎回の練習時に役立てられると良いですね。

鏡で立ち姿を見てみる

合唱をやるならば、舞台に立つ機会があるでしょう。そんな時のために、楽譜を持って出る場合は、事前に楽譜の持ち方を研究するとか、鏡を見てみることも良いと思います。いきなりその時になってすぐに出来るかどうかはわかりませんね。

良い姿勢は、良い声を出す要なのです。自分に合った良い姿勢を見付け、良い声が出せるようになれば、合唱もより楽しいものとなるでしょう。

幅のある声になりたい!

合唱における“良い声”の種類にも様々あります。その中で、今回は『幅のある声』というものにスポットを当ててみたいと思います。『幅のある声』というものは、一体どういった質のものなのでしょうか?

幅のある声というのは?

幅のある声は、溶け込む性質の声のことで、どんな人の声とでもぴたりと調和できる声のことを言います。まず、合唱は言ってみればチームプレーですし、パートごとにも声を揃えなくてはいけません。しかし、一人でも声が溶け込めない人がいないと、パートとして良い音は出せませんね。それに、一人一人声は違うものですが、上手に合わせられるということが、合唱では求められるのです。

私の知っている方にも、幅のある声の方がいます。ソプラノですが、皆を上手く包みこんで、綺麗なソプラノに仕上がるのです。その方の場合は天性の声だということもあるようですが、私もそういった声になりたいなと思います。

幅のある声になりたい

幅がある声というのは、つまり溶け込んで、他の人と合わせることのできる声なのだと、先にお伝えしました。では、そういった声になる方法を考えてみましょう。まず、“幅”とはどういう意味か?調べてみると、声に関すると、高低の隔たり(間隔)のことを言うのです。一つの音にしてみても、上擦ったりすることもあれば、低くなってしまうこともありますね。私も「低い」と言われることがありますから。

合唱では一つのパートでも複数人で行うので、様々な声の人がいるわけです。つまり、声に幅があると、皆と溶け込め、包むことができるのです。では、どうすれば“幅のある声”になることができるのでしょうか?私も探ってみました。しかし、これについては“他の人と合わせよう”という自身の気持ちが大事なのではないかと感じています。意識の問題です。その意識を持って歌うと、メンバーの声とミックスできるような声が出るものと思うのです。

音域での幅について

「何オクターブ出る」など、音域が広いということも、“幅のある声”と捉えられることもあるかもしれません。声の出る音域の幅が広いことは、とても良いことだと思います。溶け込む性質の声ということで、色んな音域を出せるので、それだけ溶け込みやすいということなのですね。音域を広げるには、軽い言い方かもしれませんが練習が第一だと思います。無理をしてはいけませんが、より高い声、低い声が出るようになるには、声を出し、歌いながら訓練し、出るようにしていくことです。持って生まれた声幅というのもありますが、訓練次第で出るようになる可能性があります。

しかし、忘れていけないのが、無理はしないということです。声を開発しようと強行しても声を壊してしまう恐れもあります。声を壊してしまったら合唱もできませんし、何にもならないので、注意が必要です。

幅のある声を意識して、皆と溶け込んで、良い合唱ができれば良いですね。より美しいハーモニーが生まれることでしょう。

伸びのある声になるためにはどうするの?

“伸び”ていく声になれたら素晴らしいですね。ステージ上でも、指揮者ではなく、観客に届くように歌うことが求められるのです。私もそんな会場全体に響き、色々な表現のできる、伸びのある声を手に入れたいと思います。

“伸び”のある声とは?

伸びのある声というのは、声量がたっぷりとあり、声自体が、表現力豊かであることを言います。縮こまってボリュームのない合唱では、聴衆を魅了できませんよね。こじんまりとしてしまうかもしれません。伸びる声があってこそ、聴く人の心に届くのです。そもそも、“伸びる”とは、均質に広がるという意味もあります。そういった意味も理解して意識すると、伸びる声への近道になるでしょう。

“伸び”る声を手に入れるには?

伸びが足りないとなると、声が鳴っていないということも挙げられます。鳴り易い声とそうではない声というのは、どの音程かにもよります。母音を発音する場合によっても簡単か難しいかは違ってくるのではないでしょうか。通る声になるためには、鼻に響いているかどうかですね。歌いながら鼻を摘んでみると、できているかがわかるかと思います。私の場合は、普段から鼻炎が燻っているため、「鼻に行き過ぎ」と言われた事もありました。

それから、舌の位置も重要ですね。なるべく前にあるように心がけましょう。また、あごは突き出してはいけません。出した声を全部出すと言いますか、自分の周りだけで歌うというスタンスではなく、遠くに届かせるのだという意識が大事なのです。練習としては、ハミングを発声してから、声を出して発声練習をするのも良いです。練習することによって、ハミングで出せる音まで高音が歌えるようにもなるのです。

鳴る声というのは、声が大きいという意味ではありません。喉声だと、聴こえづらいです。なので、額に響きを集めて、どっしりと下半身で支えることが大事なのです。要は、日々の練習が大切で、物を言うということですね。5つある母音を、どんな音程でも鳴るようにするには、一朝一夕にはいきません。問題点というのも人それぞれなので、その人その人に合ったやり方というものがあるのです。すぐにとはいきませんが、自分でいつも意識することや、指導を受ける先生に聴いてもらうというのが良いですね。

最初は中音域(中央のファからラ辺り?)から始め、自分の声が特に出しやすいなと思う音で、鳴っているなと見極めるのも一案です。

声が伸びない理由とは?

足を地に踏ん張って、まるで見るからに固い感じに立って歌う人もいます。そういった方は、声が伸びないのです。理由は、骨盤が固まってしまい、リンパの流れが悪くなっているからなのです。腰を少し前に突き出すように、膝をまげて、おへその周りにのみ意識を集中させると、軽やかな響きの声が出ます。

伸びのある豊かな声を手に入れて、聴く人に感動を与えられたら最高ですね。皆さんも伸びのある声を手に入れて更に歌い手としてパワーアップしましょう。

つやのある声で歌いたい

皆さんも「つやのある声」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。潤いがあって綺麗な声という感じがしませんか?そんなつやのある声についてお話したいと思います。

つやのある声とは?

つやのある声というのは、声が輝いていて、響きの良い声のことです。つやがなくなってしまい、掠れた声になるのは、声帯の筋力が落ちるのと、ヒアルロン酸が足りないことから起こります。声を出す元となる声帯は喉頭の内部の真ん中に位置し、右と左で一対のヒダ状になっているのです。息を吸うとその左右にあるヒダが開いて、声を出す時には閉じるという仕組みになっています。

声帯は筋肉によってできているので、年齢を重ねたり、使っていないと衰えていく物です。「声が低くなったな」とか、「しゃがれてきた」と感じるのですね。なので、声帯にあるヒダが閉じにくいということになり、振動が足りないということで、結果として声が掠れるのです。それでも、声の衰えを防止できる方法というのもあるのです。

つやのある声を手に入れるには?

つやのある声を保つには、歌うということがあるのです。歌う事によって、声帯の筋肉を鍛えることができるというわけですね。合唱をやっている方は、そういった点ではとても良い事があるというわけなのです。それでも、合唱でも歌っていないと衰えると言われます。団に所属していて練習にコンスタントに参加していても、演奏会の後に1,2回練習が休みになっても、それだけで日頃合唱をやっている人にしてみれば「歌っていない」ということになるのですね。

なので、練習の間が開いた時などには、自主練習をするのも良いでしょう。さて、家電店で加湿器も売っている昨今ですが、加湿は喉を潤してくれるのでおすすめです。湿度をある程度保つことが大切ですね。また、水分補給も重要です。こまめに飲み物を摂るようにしましょう。声帯を使うと言う点では、人と話すことも有効です。人知れず鼻歌を口ずさむのも良いですね。とにかく声帯を使ってあげて、筋力を衰えさせないことが、美しくつやのある声を保つ秘訣なのです。

喫煙は一番してはいけないこと

タバコを吸っていると、声帯が腫れてぶよぶよになってしまいます。声が枯れてしまいますし、歌う者としてやってはいけないことなのです。やはり、喫煙者で歌う人はゲホゲホとせき込んだり、その他にも支障がでるものです。さらに、NGなのは香辛料がたっぷりと効いた刺激の強い食べ物で、喉に良くありません。気をつけましょう。ちなみに、ウーロン茶は脂肪を排出してくれるということで、ありがたいお茶ですね。

しかし、喉の潤いも取り去ってしまうので、ステージの前などには特に飲まない方が良いです。

注射など

声帯の潤いを保つには、ヒアルロン酸の注射も速く効くので、クリニックに相談してみてはどうでしょうか。3カ月から半年の効果があるのだそう。また、吸入器も良いのではないでしょうか。私の家族も使っていますが(別の理由で)、少しの時間をかけられれば鼻もすっきりしますし、喉も潤うので、便利なアイテムだと思います。

皆さんも、喉を日頃から良く使い、そして潤すことを意識してつやのある美声を目指しましょう。美しい声で歌えると、より合唱も楽しくなりますね。

音程を正確に歌うためには、何が必要?

音程を正確に取れないと、美しいハーモニーにはなりませんね。音程が正しいからこそ、良い合唱は生まれます。

音程を正しくとろう

どれほど声が美しかったとしても、音程が上擦ったり、下がってしまうなどして定まらないと、良くないのです。これを改善するには、他の人の声を良く聴くことです。その訓練をしましょう。そうすると、自然と自分の声を合わせようとするようになりますね。自分本位に歌ってしまっては、音程は合いません。他のケースで言うと、リズムが複雑で難しい曲もありますね。そういう曲の時は、歌い慣れるまでは音符を追うだけでも苦労するものです。

なので、音程も正確にとれないこともあるのです。それはありがちなことなので、歌いこなしていくことが大事ですね。できるだけ早く慣れるには、ソルフェージュの力が要るのです。初見で見たその時に歌うということですね。そういう練習も大切です。

注意すべき点など

音程を正確にとるために、注意したいところというのは、“出さなければいけない音が出せているのか”というところ、そして“声を出してから、その声の高さは定まっているかどうか”と言う点、また“終始一貫して音程が一定しているか”ということなのです。曲の自身のパートに出てくる音、一つずつを丁寧に確かめることが重要です。私のいる団体でも、ゆっくりと一音一音を確認する作業をすることがあります。やはり、重要な作業なのだなと実感しています。

ただ流れとして歌うのではなく、音の一つ一つを大切にして思いを込めて歌うようにしたいものです。また、何拍も伸ばす場合もありますね。そういった時にも、音がぶれることなく保つことができるようにしましょう。この様な練習では、音程が狂っていないかということや、発声がぶれていないかという点でも気を付けるようにしたいです。曲にはメロディーというものがありますね。メロディーがあると、普通に考えても音程は下がり易いのです。

その対処法としては、歌う前に、歌いたい音のイメージをすること。そしてその考えた音は正しいかとさらに考えるのです。それから声を出す時になったら口、喉の準備も済ませます。口や喉に力が入っていてはいけません。意味もなく音程が外れることはないので、その要因を探ってみましょう。

ワンポイント

まず、それぞれのフレーズの最初の部分を、的確な音で迷いなくきちんと出すことができるようになりましょう。そして、そのフレーズの一番高い音を正しい音程で、発声も正確に出しましょう。でないと、音が外れてしまうという危険性もあるのです。この高音が合っているかどうかがカギですね。上がった後で下にさがるという動きをするフレーズがあります。その場合も注意しましょう。同じ音で始まり、同じ音で終わるというパターンですね。

この時も、最初と最後の音が合わなければいけません。下がる時には気を付けて歌いましょう。同じ音程が続く場合や、伸ばす時があります。この場合も音程が下がってしまわない様に注意しましょう。声が響く位置をキープすることであったり、目を開く、眉を上げるなどを意識しましょう。

音程を正確にして、ぶれることのない合唱を目指したいですね。

歌う時は心を一つに

合唱は団体で行うものですから、“和”は大切です。歌う中で一人だけ飛び出してはいけませんし、目指すものも一緒でなければいけませんね。

心を一つに合わせる法

普段から連絡をきちんとするとか(練習を休む場合など)、たまに一緒に食事に行ったりして仲間のことを良く知るということもいいかもしれませんね。打ち上げや新年会などに参加することも、結束を高めるのには良いと感じます。あと、練習の際に歌う曲の解釈や言葉の発音などを統一することも大事です。あと、メンバーでも演奏会やコンクールなど、重きを置いているものが違うかもしれません。それでも、そういったイベントの度に“まとまる”ということも大切ですね。

「ここはこの様な感じに歌って」と指揮者が言う事もあります。練習に参加していなければわかりませんよね。知らないで本番を迎えるということにもなるかもしれません。そういったことを回避するためにも、練習には参加することです。練習の積み重ねによって、皆の心もまとまり、声もまとまるのです。

メンバー間の温度差

団体には様々な方がいるので、それぞれの事情と言うものもあるでしょう。しかし、いつも練習に出席している人もいれば、休みがちな人、たまにしか来ない人というのがいると、メンバー全体の意識の統一もできないのではないでしょうか。練習に来ない人はその日に注意された部分などがわかりませんし、たまに来たからと言っていつも来ている人と音が揃う筈がありません。特に、一般の合唱団の場合にはその様なことはありがちだと思います。

いつも参加している人にしてみれば、『音を揃えたいのに・・・』という思いも抱くでしょう。内心モヤモヤするかもしれません。こういったことが多いと、メンバー間で気持ちのすれ違いも起こりかねませんし、合唱の大前提である、心を一つにするということは実現できないわけです。これは、私が強く感じている事です。こういった隔たりがあったりすると、良い合唱はできませんね。

社会人ですと、より忙しくなり仕事などで仕方のない部分はあるのでしょうけれど、『自分がいないと合唱にならない』くらいの意識を持って、練習に参加しましょう。あなた一人が欠けても、合唱は成り立たないのです!歌詞の意味を互いに同じ解釈で理解し、歌うことも重要ですね。そうすることで、表現にも統一性が生まれると思います。私も人から、「心が揃っていない合唱では、聴く人を感動させられない」といったことを言われたことがありました。

確かに、表現の仕方がまちまちだと、合唱がまとまるはずがありませんね。表現を統一するためにも、皆で集まって歌詞の意味解釈の統一を図ることが大切なのです。

心を合わせるように努力をして、より良い合唱を目指したいものですね。私も、練習には極力参加し、意識を高くして真剣に取り組んでいきたいと思います。自分自身も、もっともっと上手になりたいと思っていますから。

重厚な響き。バスで上手に歌うには

混声合唱でも、男声合唱でも低音で支える存在がバスですね。良い声のバスは聴き惚れてしまうものです。そんなバスの特徴や歌い方について探ってみました。

バスとバリトン

バスは、最も低い音域を歌います。英語ではベイスと言います。和音の進行で礎を形作るのがバスです。信頼できて重みのある発声が魅力で、特徴でもあります。混声合唱ではソプラノと同じく外声、アルトと同じ低声ということになり、ほとんどの楽譜で、バスはヘ音記号で書かれています。バリトンというパートがあります。バリトンは、テノールとバスの間にあるパートです。男声パートを2つに分ける場合にはバスになります。

音域によっては、ハイ・バリトンとバス・バリトンとに分けられることもあります。バス・バリトンの場合は、バスよりもやや高い音域を歌のです。

低音は胸に響かせて

バスは、胸に響かせましょう。声が響く場所で胸の真ん中に手を当てて、その時に手のひらに声の響きを感じることのできる、発声の仕方を考えてみるのもいいですね。力が入ってはいけません。あくまでも軽く声を出しましょう。身体自体も力を抜いてリラックスさせます。腹筋等も、力が入っていると胸に響かせることができないので、力は抜くようにします。

低音での声量

重厚な声を出すには、身体を鍛えることも大切です。しっかりと身体で支えなければいけませんから。日頃から歩いて、トレーニングするのもいいですね。ボリュームのある声になるには、まず、ご自分が低いと思われる音よりも高めの音を選びましょう。そして、その選んだ音で声を出すのです。ボリューミーな声が出せるように訓練を積み重ねます。次第に音程も落ち着いてきて、力を入れずとも、声量のある声になってくれるのです。『自分はできる!』と自身に暗示をかけるのも良いですね。

やる気が大事ですから。なれると思って信じ、頑張りましょう。低い音でも響くのはどういった時か?それは、自分の団体の他のメンバーの音程が正しくぴったりと合わさった時ですね。そういう和音の中にあって、バスの低音は響くのです。所属する団体でも、同じバスパートの人であっても、他パートの人でも、音程がずれていたとしたら、バスが良く響くということは実現できないのです。まぁ、それでもバスとはいえ、低音ばかりではなく上の音程も歌って伸ばしていくのも大切ですね。

バスだからと言って、低い音のみというわけでもないですし、歌って高めの音も出るようにしておいた方が、ご自分の可能性も広がるでしょう。

喉を潰す

低い声を出す為に、声を潰せというアドバイスもチラホラとされるようですが、その様な事はありえませんね。喉を潰してしまってはどうしようもないです。喉を潰すなどという練習はありません。喉を傷つけてしまっては、鳴る物も鳴りません。

生まれつきの声

低い音程の声というのは、生まれついてのものというのもあるのです。高音は訓練によって出るようにもなりますが、低音の場合、天性ということがあり、頑張っても出ないということはあります。

合唱を支える低音部・バス。良い響きを身に付け、聴く人を虜にして欲しいですね。