重厚な響き。バスで上手に歌うには

混声合唱でも、男声合唱でも低音で支える存在がバスですね。良い声のバスは聴き惚れてしまうものです。そんなバスの特徴や歌い方について探ってみました。

バスとバリトン

バスは、最も低い音域を歌います。英語ではベイスと言います。和音の進行で礎を形作るのがバスです。信頼できて重みのある発声が魅力で、特徴でもあります。混声合唱ではソプラノと同じく外声、アルトと同じ低声ということになり、ほとんどの楽譜で、バスはヘ音記号で書かれています。バリトンというパートがあります。バリトンは、テノールとバスの間にあるパートです。男声パートを2つに分ける場合にはバスになります。

音域によっては、ハイ・バリトンとバス・バリトンとに分けられることもあります。バス・バリトンの場合は、バスよりもやや高い音域を歌のです。

低音は胸に響かせて

バスは、胸に響かせましょう。声が響く場所で胸の真ん中に手を当てて、その時に手のひらに声の響きを感じることのできる、発声の仕方を考えてみるのもいいですね。力が入ってはいけません。あくまでも軽く声を出しましょう。身体自体も力を抜いてリラックスさせます。腹筋等も、力が入っていると胸に響かせることができないので、力は抜くようにします。

低音での声量

重厚な声を出すには、身体を鍛えることも大切です。しっかりと身体で支えなければいけませんから。日頃から歩いて、トレーニングするのもいいですね。ボリュームのある声になるには、まず、ご自分が低いと思われる音よりも高めの音を選びましょう。そして、その選んだ音で声を出すのです。ボリューミーな声が出せるように訓練を積み重ねます。次第に音程も落ち着いてきて、力を入れずとも、声量のある声になってくれるのです。『自分はできる!』と自身に暗示をかけるのも良いですね。

やる気が大事ですから。なれると思って信じ、頑張りましょう。低い音でも響くのはどういった時か?それは、自分の団体の他のメンバーの音程が正しくぴったりと合わさった時ですね。そういう和音の中にあって、バスの低音は響くのです。所属する団体でも、同じバスパートの人であっても、他パートの人でも、音程がずれていたとしたら、バスが良く響くということは実現できないのです。まぁ、それでもバスとはいえ、低音ばかりではなく上の音程も歌って伸ばしていくのも大切ですね。

バスだからと言って、低い音のみというわけでもないですし、歌って高めの音も出るようにしておいた方が、ご自分の可能性も広がるでしょう。

喉を潰す

低い声を出す為に、声を潰せというアドバイスもチラホラとされるようですが、その様な事はありえませんね。喉を潰してしまってはどうしようもないです。喉を潰すなどという練習はありません。喉を傷つけてしまっては、鳴る物も鳴りません。

生まれつきの声

低い音程の声というのは、生まれついてのものというのもあるのです。高音は訓練によって出るようにもなりますが、低音の場合、天性ということがあり、頑張っても出ないということはあります。

合唱を支える低音部・バス。良い響きを身に付け、聴く人を虜にして欲しいですね。