これができなきゃ始まらない!呼吸法をしっかりと

準備体操をして身体が解れてきたら、次に呼吸練習をします。ここでは、腹筋を上手に使って息を出すことを練習したり、息の使い方を練習するのです。

呼吸練習の大切さ

呼吸がしっかりとできていないと、上手には歌えません。歌うためには、大きく息を吸い、肺に溜めて、効率良く息を使っていくということが重要です。そのことを自在にできるように、歌う前の呼吸練習をするのです。

呼吸練習・実例

実際に、一般の合唱団で行われている呼吸法をご紹介したいと思います。息を大きく吸って、身体いっぱいに溜めます。そして、鋭く一回お腹の筋肉を絞るように「スッ」と息を吐くのです。息を出した時に、はっきりとした音が出たら腹筋が使えているということですね。ちなみにですが、声で「スッ」と言うのではありません。息を出すのです。続いて「スッスッスッスッスッ」と連続して行います。

他のパターンでは、早めのリズムで腹筋を使って「スッスッスッスッスー」と鋭く吐くというものがあります。また、ロングブレスのパターンでは、大きく息を吸ってから、「スー、スー、スー、スー」とゆっくりめに4回に分けて息を吐いて行きます。そして、それを吐く回数を6、7回くらいまで増やしていきます。4回までは余裕がありますが、段々ときつくなっていきます。要は、息をたっぷりと瞬時に吸うということです。

しかも、背中が少し膨らむくらい入ると良いでしょう。こういった呼吸練習を行うと、歌を歌う時も息を上手に使えるようになり、ブレスが持つようにもなるというわけなのです。息を無駄に使っていてはもったいないですし、有効活用したいものです。

もっと吸ったり吐く筋肉を鍛える

長く良い声を出すためには、吐く息を安定して出すことができなければいけません。また、高い音を出すとなると、どれくらい濃い息が出せるかということが大切になってきます。それにはまず、呼吸をする筋肉が良く成長しているかということにかかってくるのです。呼吸の筋肉を鍛えるには、どのような運動の仕方があるのでしょうか?鍛える道具も売られています。ですが、今回はペットボトルを用いましょう。

ペットボトルの底に、直径で2mmから3mm程度の穴を2つから4つほど開けます。そうしたら、飲む部分に口を当てて塞ぎます。息が漏れない様にお腹や脇腹、そして背中を膨らますようにして、ゆっくりと息を吸うのです。それが終わったら、すぐに息を吐きましょう。これを30セット行います。朝か夕方にでも一日2回程度行うのが良いです。できれば同じ強度で吸って吐く事が重要です。一朝一夕には効果が出ないかもしれませんが、継続して行いましょう。

合唱では“息”が大いに関わってきますので、呼吸法はしっかりと日頃から取り組みたいところです。歌っている時の声にも影響しますから、弱弱しい声にならないためにも、息にも気を配りましょう。私もブレスは長い方ではないので、頑張りたいと思います。